「海賊」のコメントのお礼として番外編が出るようになりました。既出二話、新作六話です。不定期で追加します。詳しくはnotesにて。
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2024年5月13日(月) 19:38:13
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SNSよりも個人的な(?)ことを呟きたくて開設しました。大したこと言わないと思います。
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No.36
久城トウヤ (kujyo) 22年5月10日 12:57 カテゴリ:創作メモ
No.36 / 836文字 編集
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5章最終話、バートレットについて「若くてピュア」という意見もあれば「いい男」という意見もあって、いろんな見方があるんだなと書き手として考えるいい機会になってます。
内容が内容だったから、あまり(現代の)フェミニストっぽくならないように注意はしたつもりです。
ただ、あのくらいの時代だとどうしても男尊女卑思想って避けられないんです。平等社会だったら女性船乗りはもっといなくちゃ変だし、そもそも格差があるから社会の逸脱者としての海賊っていうのがそれなりに大きい存在なわけで。
その中で、女なのに賞金稼ぎで一人旅っていうラノベ的なキャラクターがどういうふうに生きてるの?って考えたら、どうしてもフェミニズムの壁にはぶち当たっちゃう。
この作品の文化設定は17~18世紀くらいなんだけど、17世紀のイタリアの画家でアルテミジア・ジェンティレスキという女性がいるんです。
有名なのは『ホロフェルネスの首を斬るユーディット』という作品で、街を包囲した敵軍の将軍を篭絡した上で隙きをついて首を掻き切る女性という苛烈なテーマになってます。
この女性画家は、同じく画家だった父が絵の指導者として娘のために雇った男性画家のタッシに、いわゆる結婚詐欺を働かれて傷物にされ、当時としては泣き寝入りが当たり前のところを果敢に裁判を起こした人としても有名です。
でも男性優位の社会だから裁判には負けてしまいます。同時に世間からもものすごいバッシングも受けてしまいます。
とまあ、女性が表舞台に立つというのがものすごく難しい社会だった、というのを匂わせたくてああいうふうに書きました。もちろん実際よりは大分マイルドに書きましたけども。
そもそも現代のフェミニズムは、17世紀のフェミニズムから形がだいぶ変わってるような気がします。
女性をもっと優遇すべし、とは私は思わないので、この辺は物語として書くのも難しいところですね。たたむ
#海賊と偽りの姫 #ひとりごと